塗装の基礎知識

手抜き工事を見分ける4つのポイント

 

多くの工程がある塗装工事では、手抜き工事をされていないか不安を感じる方もいると思います。「これってもしかして手抜き工事?」となってしまわないために、今回は、よくある手抜き工事の事例を挙げながら解説したいと思います。

従来の足場を設置していない、養生がおろそか

塗装工事では作業の効率を上げ職人の安全を確保するために欠かせない足場ですが、利益を得ようとして簡易な足場を組んでしまう業者がいます。

足場がしっかり組まれていないと、十分な塗装ができず、手抜き工事になってしまうことが多いのです。また、足場のシートや窓の養生をきちんと行われていないと、塗装の際に塗料が飛び散ってしまいますので、塗装が始まる前に適当な養生で作業をしていないかしっかり見ておくといいですね。

 

高圧洗浄や下地補修をしていない

塗装前の高圧洗浄は屋根や外壁の汚れを落とすこと、下地補修は屋根や外壁の表面を滑らかにすることを目的に行われるもので、どちらも塗膜を密着させるための重要な工程です。

塗装前に適切な処理がされていなければ、塗装から数年で塗膜が浮く、剥がれるというようなトラブルが生じる可能性が高くなってしまいます。

 

塗りの回数を減らしている、塗料の計量や希釈が適性でない

塗装は多くの場合「下塗り・中塗り・上塗り」の合計3回が基本ですので、塗りの回数が少なければ、それは明らかに手抜き工事です。また、乾燥時間を正しく守らずに塗り重ねてしまうと、乾燥しきっていない塗膜が膨れたり、ひび割れたりするといったトラブルが生じてしまいます。

さらに塗料は種類によって配合量も定められていますので、守らなければ本来の性能が発揮できなくなります。目分量で計量した結果、薄い塗料を塗ってしまうこともあるようです。

 

雨の日でも工事をしている

多少の雨なら塗装工事をしてしまう業者もいますが、塗装工事は、雨が降る日は作業をしてはいけません。というのも、塗膜が余分な湿気や水分を含んでしまうと密着度が落ちてしまいますので、後々トラブルを引き起こしてしまうことになりかねないからです。

作業の途中でも、雨が降ってきたら工事は中止するのが基本です。手抜き工事は、目で見て見分けられるものと、そうでないものがあります。

 

手抜き工事を防ぐためには、今回ご紹介したポイントを知ったうえで、信頼できる業者に依頼することが何より大切です。