「外壁のひび割れがあるので、今すぐ修繕が必要です」
「今日中の契約で、今なら特別価格で施工できます」 など、
外壁塗装の飛び込み営業には、緊急性や割引を強調したセールストークがありますが、実際こんなことを言われたら不安を煽られて焦ってしまいますよね。
飛び込み営業をする全ての業者が悪質業者というわけではありませんが、後悔しないためにも、冷静に判断して、信頼できる業者に施工を依頼できると良いですね。
そこで今回は、外壁塗装の飛び込み営業に遭遇した場合に、どのように対処するか、悪質な飛び込み営業の特徴などを詳しく解説します!
外壁塗装の飛び込み営業、どう対処しますか?
まず、飛び込み営業の訪問を受けた際には、すぐに対応しないことが最も重要です。
相手の説明が魅力的に聞こえたとしても、全て鵜呑みにするのではなく、その場で決断せずに時間をかけて考えることで、不必要な契約や高額な費用を回避することができます。
また、業者からの情報や見積もりについては、他の専門業者からの意見も求め、比較検討することが良策です。
外壁塗装トラブルが増加中!相談の背景にある現状とは?
近年、外壁塗装に関連するトラブルが増加しており、消費者生活センターや国の機関への相談が多く寄せられています。その背景には、訪問販売での飛び込み営業や悪質な業者の存在があるのです。
悪質業者は、外壁塗装の必要性や施工の複雑さを利用し、消費者に対して過剰な修繕を勧めたり、相場以上の費用の請求を迫ってきます。後に不備があった場合も、業者が責任を取らず、泣き寝入りなんてことも…。
以下は、外壁塗装工事を含めた、飛び込み営業に関する相談件数です。想像以上の数字に驚きますよね。
訪問販売によるリフォーム工事(屋根工事・壁工事・増改築工事・塗装工事・内装工事)
年度 | 2021 | 2022 | 2023 | 2024 |
相談件数 | 9,756 | 10,099 | 11,861 | 1,308(前年同期 1,868) |
相談件数は2024年5月31日現
(PIO-NETに登録された相談件数の推移)
要注意! 悪質な業者の特徴5選とその見極め方
悪質業者を見極めるためには、以下の特徴に注目することが有効です。
インターネット上に情報がない
信頼できる業者であれば、インターネット上で会社の情報や口コミ、評判を調べることができます。反対に、調べても全く情報が出てこない場合は、悪質業者の可能性が高いため、より慎重に調べた方が良いでしょう。
勝手な点検で不安を煽る「点検商法」
こちらからの依頼なしに勝手に点検をし、「外壁のひび割れが深刻です」「このままだと家が傷んでしまいます」と不安を煽るような発言で、その場で契約を急がせる業者には注意しましょう。このように、勝手な点検をした上で契約を迫る悪質な商法を「点検商法」といい、警視庁などからも注意喚起がされています。
不自然な大幅値引き
「通常価格から半額で」「今月中だけの特別キャンペーン」など、大幅な割引や特別価格を提示する業者も注意が必要です。 適正な価格を見極めるためには、他の業者からの相見積もりも参考にし、不自然な値引きが行われているか確認しましょう。
点検なしでの見積りと提案
突然訪問してきて、実際に建物の点検をせずに見積もりを出す業者も少なくありません。 外壁塗装は、外壁の面積や劣化状態、必要な施工によって価格が異なるため、点検を行わない場合、見積もり内の工事内容や価格が適正であるかどうかが判断できません。必ず十分な点検と説明を受けてから契約するようにしましょう。
今日中の契約を迫る強引な営業
「今すぐ契約すれば特典がある」と急かされる場合、冷静な判断ができなくなります。迫られる際は、一度冷静になって、他の家族や専門家に相談するなど、精査・検討する時間をつくるようにしましょう。
実際の被害事例3選! 泣き寝入りしないための教訓
ここでは、実際に起きた被害事例を紹介し、そこから学べる教訓について考えます。
強引な勧誘で断念、後悔したケース
しつこく勧誘され、渋々契約してしまったものの、後からもっと信頼できる業者を見つけて後悔したという事例です。即決せずに「飛び込み営業で外壁塗装工事は依頼しない」と決めている場合は毅然とした態度で断りましょう。
相場以上の高額請求を受けたケース
外壁塗装の相場を知らないまま契約し、高額な費用を請求されたケースです。見積りを他の業者にも依頼することで、適正な価格を把握でき、過剰な費用に気がつくことができます。
雑な工事で後悔したケース
工事後の外壁の剥離や塗装のムラが目立ったり、一見問題の無いように見えて、実は目の届かない場所の施工を手抜きしていたりと、質の低い工事が行われたケースです。事前に実績や保証内容を確認し、信頼できる業者を選ぶことで、後悔を防ぎましょう。
消費者庁が推奨!悪質営業に巻き込まれないための賢い対処法
「飛び込み営業では契約しない!」と決めていても、魅力的なセールストークや、営業マンのスキルの前では、思ったような行動がとれないこともあるかもしれません。そのため、正しい対処法を身につけておくと安心ですよね。
即決しない、冷静な判断が肝心
急かされると冷静に判断できなくなります。すぐに契約せず、必ず時間をかけて慎重にすることが重要です。
必ず相見積もりをする
一社だけでなく、複数の業者に見積りを依頼し、比較して判断しましょう。相見積りをすることで適正価格がわかり、安心して依頼できます。
「割引」や「お得なキャンペーン」を鵜呑みにしない
特に飛び込み営業での割引キャンペーンは、誘引材として利用されている可能性があります。セールストークを鵜呑みにしないように心がけましょう。
クーリングオフ制度を活用する
訪問販売での契約には、契約後8日以内であればクーリングオフが適用され、キャンセルが可能です。万が一、強引に契約させられたという場合にも焦らずに対応しましょう。
困ったときは専門機関に相談しよう
不安を感じた場合、消費者ホットラインなど、信頼できる機関に相談することもできます。具体的な対処法を教えてくれるなど、サポートを受けられます。
いかがでしたでしょうか?飛び込み営業が全て悪質とは言い切れませんが、悪質業者にひっかからないためにも、慎重になる方が賢明かもしれません。信頼できる業者に、納得のいく施工をしてもらい、気持ち良い塗装工事をしましょう!