塗装の基礎知識

優良業者は現場管理も徹底している!

 

塗料は職人さんが塗装して初めて完成するもの。つまり、どんなに良い塗料を使っても、職人さんの技術力で仕上がりが変わってくるということ!

しかし、どんなに腕の良い職人さんでも、現場の環境が整っていなければ本領を発揮できません。たとえば、足場が不安定だったり、工事のスケジュールがガタガタだったりしたら…いい仕上がりにはなりません。

そこで大事になってくるのが、安全な現場で職人さん達が集中して作業に取り組めるように働く「現場管理」の方達です

今回は、外壁塗装工事をスムーズに進める現場管理についてご説明いたします!

 

現場管理とは?

  

「現場管理」とは、塗装工事がスムーズに、安全に、そして高品質に進むように全体を管理する仕事のこと。塗装工事では、職人さんだけでなく、足場を組む人、材料を運ぶ人など、さまざまな人が関わります。そのため、「いつ、誰が、どんな作業をするのか」をしっかり調整しなければなりません。  

 

もし、現場管理がしっかりしていないとどうなるでしょうか?  

「材料が届いていなくて工事が止まった」  

「スケジュールがずれて、お客様にご迷惑をかけた」  

「塗りムラが出てしまったのに、誰も気づかなかった」  

こうしたトラブルを防ぐのが、現場管理の大切な役割なんです。

 

国家資格があるって知ってる? 塗装工事の品質を守る施工管理

  

実は、塗装工事の施工管理には「国家資格」があるのをご存じでしょうか?  

「建築施工管理技士」という資格を持っている人は、建築工事全般の管理を任されるプロフェッショナル。この資格を持っている業者は、より高い技術と知識を持っている可能性が高いです。  

資格を持っていないからといってダメな業者というわけではありませんが、施工管理技士がいるかどうかは、業者選びの一つのポイントになります

 

塗装工事の全てをまとめる、現場管理の4つの業務

  

現場管理の仕事は、大きく4つに分かれます。  

工程管理

工事のスケジュールを決め、工事期間中に工事が完了するように、施工の進捗を管理します。天候や職人さんの体調による遅れが発生した場合も、迅速に対応します。

原価管理

適正なコストで、予算内に施工が完了するように、材料費や人件費を調整しながら、品質を落とさないように管理します。  

安全管理

現場の安全を確保するための管理です。足場がしっかり固定されているか、作業員や周辺の人に危険が及ばないかをチェックし、作業に集中できる環境づくりをします。  

品質管理

お客様が求める品質を満たすために、仕上がりの品質を管理します。塗料の厚み、塗りムラがないかなど、途中でチェックを行い、最終的にお客様にも確認してもらいます。  

 

塗装工事中の大事な検査

 

塗装工事では、途中と最後に大事な検査があります。

 

中間検査

下地処理や下塗り後に、建物全体をくまなくチェックする中間検査があります。ここを怠ると、完成後すぐに剥がれたり、ムラが目立ったりする原因になります。  

 

 

完工検査

全ての作業が終わったら、仕上がりを最終チェックします。お客様にも塗り残しや汚れがないかを確認して頂き、問題がなければ足場の解体に進みます。  

 

 現場管理の質が分かれ目!本当にあった悪質業者の話

  

「業者選びに失敗した…」と仰る方々が、実際にどんな問題に直面したのかご紹介します。  

 

現場管理が一度も見に来ないで終わった…

 

「契約した会社の人が、工事が始まってから一度も現場を見に来なかった」なんてこともあります。

こういう業者は、自社で工事を担当せず、下請け業者に工事の作業も管理も全てを丸投げした為に、仕上がりに問題が出ている、というパターンが多いです。このようなトラブルを避けるには

・現場管理を行える人はいるか?

・自社の職人が作業に入るのか?

という点を業者に確認しておくことが大切です。

 

「一般の戸建てには検査は必要ない」と言われた

 

「大きなビルやマンションではないので、検査をしなくても大丈夫ですよ」と言われたら要注意。その業者はおすすめできません…。建物の規模で検査の有無が決まることはありません!  責任を持って現場管理を行ってくれる業者を選択しましょう

 

 現場管理がしっかりしてるかチェックしよう

  

では、どうすれば「しっかりした現場管理ができる業者か」が分かるのでしょうか?以下にポイントをまとめたのでチェックしてみてください。

 

足場の安全性

→ しっかり固定されているか?不安定ではないか?

ネタ場の確認

→ 塗料や道具の整理整頓はされているか?

ネタ場

塗料など塗装工事で使う材料や道具をまとめて置いておく場所

工事仕様の確認

→ 指定された塗料・色がきちんと使われているか?

職人さんへの工程指示

→ 誰が何をするのか、その日の工程を間違えなく伝えられる体制が整っているか?

作業工程の報告

→ 工事中に「いつ、誰が、何の作業をしたか」施主様に進捗状況を報告しているか?

職人の品質チェック

→ 仕上がりにムラや塗り残しがないか?  

 

 

いかがでしたでしょうか?現場管理は、塗装工事の品質を左右する大切なポイント。どんなにいい塗料を使っても、管理がずさんだと、仕上がりに影響を及ぼしてしまいます。  

「しっかり現場管理してくれる業者かどうか」は、事前にチェックできます!

・施工管理技士の資格があるか?

・工事中にきちんと報告してくれるか?

などを確認し、安心して任せられる業者を選びましょう。

後悔しない外壁塗装のために、ぜひ現場管理の大切さを知っておいてくださいね!