塗装の基礎知識

外壁シーリングのひび割れ、補修は必要?

 

外壁同士を繋ぐための外壁シーリング

その重要な役割をご存じでしょうか?

外壁同士を繋ぐ以外にも、外壁の膨張、収縮や、地震の振動で起こる微妙なズレを、弾性のあるシーリングが調整してくれているのです。

実は、外壁シーリングは寿命が5~10年と短めで、寿命を迎えると劣化症状が現れます。劣化したらどう対処したら良いでしょうか?

そこで今回は、外壁シーリングの劣化と補修についてお伝えしていきます!

 

 

外壁シーリングの劣化を補修しないとどうなる?

 

外壁の膨張や収縮を調整するには、シーリング材が弾性を持つ必要があります

しかし、この弾性は、紫外線や、繰り返し行われる外壁の膨張や収縮によって、少しずつ失くなっていきます。

このような劣化が進んでいくと、外壁シーリングにひびが入ったり、剥がれたりして、その隙間から雨水などが入り込んでしまいます。

雨水が浸透してしまうと、外壁自体に影響を及ぼしてしまったり、内部の木を腐らせてしまうこともありますので、外壁シーリングの劣化は注意深く見ておく必要があります。

 

 

補修方法「打ち替え」「増し打ち」

 

劣化した外壁シーリングを補修する方法は2つあります。既存のシーリングを撤去して新しく充填し直す「打ち換え」と、既存のシーリングの上から重ねる「増し打ち」という方法です。それぞれ詳しく見てみましょう。

 

 

打ち換え

 

原則として推奨される方法です。

住宅環境にもよりますが、打ち換えをした外壁シーリングは耐用年数が7~10年となります。

既存のシーリングを全て撤去して、完全に新しいものとするため、外壁シーリングの役割である、弾性や防水性を取り戻すことができます。

撤去の時間や工数があるので、補修費用は「増し打ち」よりもかかります。

 

 

増し打ち

 

増し打ちをした外壁シーリングは耐用年数が、2~5年と短いです。

古いシーリングの上から重ねるので、新しいシーリングと馴染むことはなく、ひび割れたシーリング自体を修復出来るということはありません

「打ち換え」をするよりもコストは抑えられます。

 

 

外壁シーリングの補修費用

 

外壁シーリングの工事はm(メートル)単位で計算されることが多いです。「打ち換え」と「増し打ち」では1mあたりの価格が変わってきます。

 

 

打ち換え

 

約900~1200円/m

既存のシーリング撤去費用 約1~3万円

足場費用 約15~20万円(高所は別途必要)

 

一般的な2階建ての住宅に180mの施工をすると、全体の費用は、大体33~45万円ほどかかります。

 

 

増し打ち

 

約500~900円/m

足場費用 約15~20万円(高所は別途必要)

 

増し打ちは、シーリング撤去費用がかからないため、全体の費用は、大体24~37万円になります。

 

 

同じタイミングで外壁塗装をする

 

外壁シーリングの工事も、外壁塗装の工事も、どちらも15~20万円ほどの足場費用が必要になります。

それぞれの工事を別々で行うと、足場費用を何度も払わなくてはならないため、コストパフォーマンスも効率も悪くなります。

足場費用は決して安い金額ではないので、コストを抑えるためにも、2つの工事を同じタイミングにすることをおすすめします

 

 

いかがでしたでしょうか?外壁シーリングも重要な役割があり、劣化を見過ごしていると、様々な影響がでてきてしまいます。劣化していると感じましたら、専門の業者に相談してみてくださいね!