外壁のメンテナンスといえば塗装が一般的ですが、古くなった外壁であれば張替えの方が良いのでは…と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。今回は、外壁の張替えと上塗りの違いについて詳しくご説明したいと思います。
外壁のメンテナンスについて
現在の外壁の主流はサイディングボードと言われる板材です。築年数がある程度経過してくると外壁が汚れてきたり傷んできたりと、どうしてもメンテナンスが必要になってきます。外壁のメンテナンスには、外壁の塗装を塗り替えする方法と外壁自体を張り替える2つの方法があります。
外壁の「塗り替え」のメリット・デメリット
外壁の塗り替えとは一般的な外壁塗装のことです。サイディングボードの上から塗装をするだけなので費用が安く工期も短いのがメリットです。断熱塗料、遮熱塗料、防水塗料、防カビ塗料など、使用する塗料の種類によっては外壁を塗装前のものより格段に良くすることができるのも特徴です。
また、塗装前の外壁と同じままが良いという場合は、透明な防水塗料を使って外壁の塗膜効果を高くすることも可能です。塗り替えのデメリットとしては、外壁に劣化が見られない場合しか塗装ができないことです。外壁の劣化が激しいと、下地処理をしっかり行わなければならず、業者によって丁寧さによる差がでてくる可能性がありますので、業者選びは慎重に行いたいところです。
さらに、素晴らしい施工でも塗料の耐候性・耐久性により塗膜の持ちが異なりますので維持するためには、10年~15年に1度くらいの間隔で塗り替えを行わなければなりません。予備知識として、塗料を安価なものにしてしまうとそれより短い間隔でのメンテナンスが必要になる場合も多いので、塗料選びはそのことを考慮して行う必要があります。
壁の「張り替え」のメリット・デメリット
張り替えのメリットとしては、まずは外壁が新品に取り替えられることです。古くなった外壁を全て撤去し新しい外壁を張り替えるので、新築と同じような外観になります。また、外壁のひび割れなどによる雨漏りの改善や、外壁の中の断熱材などの補修も行うことができるのもメリットです。
しかし、実際、外壁のメンテナンスで張替えを行う方はかなり少数です。というのも、外壁の張り替えは外壁を全て撤去する必要があるため解体費用がかなりかかってしまいます。外壁を解体して廃材を処分する費用は高額になってしまう為、通常の汚れや傷みの場合は張り替えではなく塗り替えを行うことが多いのです。
サイディングボードはモルタルなどの壁に比べて劣化の状態が目で見て分かりやすいため、外壁がボロボロになってしまう前に塗装を行い、外壁が痛んでどうしようもなくなった場合に張り替えを検討するというのが一般的です。