塗装の基礎知識

下地補修ではどんなことをするの?

 

外壁塗装工事では事前調査、下地補修、塗装などさまざまな工程がありますが、最も重要なのが下地補修なのです。今回は、下地補修がなぜ重要なのかをご説明するとともに、下地補修で行われる内容について詳しくご紹介したいと思います。

 

下地補修の流れ

下地補修は下地処理とも呼ばれ、塗装を行う前に外壁の汚れを落とし、ひび割れなどを補修する工程のことです。外壁工事で足場の設置を行った後、まず取り掛かる作業が下地補修になります。

外壁にはホコリやヤニ、古い塗料から出た油分などが付着していますので、まず高圧洗浄でそれらを洗い流します。高圧洗浄後は水分が完全に乾燥するまで期間を置き、その後ひび割れやサビ等の補修を行います。ひび割れにはシーリング材を使用、サビはケレンで除去してサビ止めを塗布するのが一般的です。

 

シーリングとは?

シーリング(コーキング)とは、外壁のひび割れや外壁同士の隙間、窓枠や玄関、水周りなどにシーリング材を注入することでひび割れなどを補修する工事のことです。外壁の隙間から雨水が入り込むのを防いだり、ひび割れが起こるのを防いでくれる効果があります。

ケレンとは?

ケレンとは、サビや塗膜の剥がれなど、外壁の劣化した部分を擦ってきれいにする作業のことです。ケレンの素材は1種~4種まであり、外壁の劣化具合によって変わります。住宅などの場合は、電動ヤスリやヘラを使う「3種ケレン」と金ブラシや紙やすりを使う「4種ケレン」がよく行われます。

外壁の気温による膨張・収縮の防止や塗料の密着度を高めるためにはこれらの下地補修がしっかりと行われている必要があります。つまり、下地補修は外壁塗装の基礎となる重要な部分なのです。

 

下地補修をしないとどうなる?

下地補修を行わずに塗装をしてしまうと、数ヶ月~数年で塗料が密着せず剥離したり、ひび割れやサビなどが再発したりしてしまいます。どんなに性能の高い塗料を使用しても、下地補修が行われていないと塗料本来の耐久性を発揮することができませんので、外壁塗装を行う際は見積もりに下地補修が含まれているか必ずチェックしましょう。

もし、上記のような症状が出た場合は施工業者の手抜きも考えられますので、外壁塗装を行う際は外壁の状態と下地補修の内容をきちんと確認するようにすると良いですね。