塗装の基礎知識

塗装前に水洗いが必要な理由とは?

塗装前の水洗いは高圧洗浄機で行う

例えば、外壁塗装をした後で壁に物をぶつけてしまったり、強風などで物が飛んでくる外壁や屋根の外装部分は、経年とともに紫外線や排気ガス、大気中の汚染物質などで劣化してしまいます。

そして、劣化した塗膜が少しずつ粉化し、触ると手に白い粉が付着するようになる『チョーキング現象』が起こります。チョーキング現象が起きている状態でその上から塗装すると、古い塗膜が邪魔をして浮いてしまったり剥がれやすい状態になったりしてしまいます。剥がれやすいということは耐久性もよくありませんから、塗装をするメリットがなくなってしまいます。これらを防ぎ、新しい塗料を定着させるために、塗装前に高圧洗浄でしっかりと古い塗膜や汚れを取り除くことが必要なのです。

 

高圧洗浄はどのようにして行われるの?

外壁や屋根の塗装では通常、足場を組んだ後にまず高圧洗浄を行います。汚れの状態によって洗浄方法が異なる場合もありますが、一般的に外壁には『ストレート噴射』、屋根には『トルネード噴射』と呼ばれる洗浄が行われます。高圧洗浄機は、大きなタンクに高圧洗浄用の水を溜めて、そこから機械で水を吸い上げて機械の内部で圧縮して発射する仕組みになっています。

高圧洗浄機から噴射される水は、人の体を貫通させるほどの凄まじい威力があるものもありますので、職人が適切な水圧と時間を守って行わなければなりません。

 

見積もり時にしっかり確認しよう

高圧洗浄は今でこそ外壁塗装で絶対に欠かせない作業になっていますが、高圧洗浄機が日本で使われだしたのは今から30年ほど前のことなので、昔ながらの業者の中には、高圧洗浄を行わない業者があるかもしれません。

念の為、依頼する業者に高圧洗浄を確認し、「必要ない」と言われたら、一旦保留にした方が良いかもしれません。また、高圧洗浄は1日がかりで行う作業なので、作業時間が2、3時間で終わってしまうようであれば手抜きされている可能性があります。

あとで泣き寝入りしないためにも、高圧洗浄の有無や作業にかかる時間を見積もり時にしっかりと確認しておきましょう。

 

高圧洗浄を行う際の注意点

高圧洗浄では水しぶきがたくさん飛び、周辺もずぶ濡れになってしまいます。家の建ち方によっては近隣の家まで水しぶきが飛んでしまうこともありますので、高圧洗浄の前には近隣の方へご挨拶されると良いですね。

また、高圧洗浄を行う前に、空いている窓があれば全部閉めるのも忘れないようにしてください。うっかり忘れてしまうと家の中までずぶ濡れになってしまいます。予め、作業前に一言声をかけてもらうよう業者側に伝えておくと安心ですね。

弊社の場合、高圧洗浄は1日かけて必ず行います。作業前にはお施主様と近隣地へ必ずお声がけしておりますので安心してお任せください。