塗装の基礎知識

モルタル外壁に適した塗料

 

砂が固まったような見た目のモルタル外壁。近年の主流はサイディングですが、モルタルの風合いが好きでご自宅の外壁に選んでいる方も多いのではないでしょうか。

今回は、モルタル外壁を外壁塗装する際におすすめの塗料についてご紹介したいと思いますのでぜひ参考にしてみてください。

モルタル外壁の特徴

モルタルは、セメントと砂を1:3の割合で混ぜ、水を加えて練り込んだもので、固まれば強度があり、耐火性にも優れています。原料がすべて不燃性なので、万が一火災が起きたとしてもモルタルから有毒ガスが発生することもありません。

日本では1990年以前に建てられた住宅の外壁に多く使われています。モルタル外壁は、透湿防水シートの上に、ラス下地板という板を張り、防水紙を被せて金属製の網を張って仕上げをします。モルタル外壁は仕上げの色や種類が多いことが特徴で、自分の好みに合わせてデザインすることができます。また、目地がないため仕上がりが美しく、高級感があります。

 

モルタル外壁には弾性塗料

モルタル外壁は継ぎ目がないため、ひび割れしやすい外壁です。また、主成分がセメントですので防水性も低いです。ひび割れは建物の内部に水が侵入してしまう原因にもなりますので、8~10年を塗り替えの目安として定期的にメンテナンスをしなければいけません。ひび割れしやすいモルタル外壁におすすめなのが弾性塗料です。

弾性塗料は塗膜が厚く、ゴムのように伸び縮みするため、外壁にひび割れが生じた場合でもカバーすることが可能です。外壁塗装の方法としては大きく分けて2つあります。

1つ目は、微弾性塗料を使用する方法です。下塗りで『微弾性フィラー』を塗り、上塗りを2回行います。微弾性フィラーは粘度が高いため、下地のひび割れは簡単に埋めることができます。上塗り塗料はグレードを自由に選ぶことができるのがメリットで、コストも安いため、最も選択される塗装方法です。

2つ目は、複層弾性塗料を使用する方法で、下塗りの後、中塗りに高弾性の塗料を2回塗り、上塗りで別の種類の塗料を2回塗ります。微弾性塗料を使用するよりも耐久性は高くなりますが、工程が多く手間がかかるため、コストも高くなります。

弾性塗料の種類としては、セラミクリーン、シリコンテックス、アステックペイントなどいくつか塗料会社によっても種類がありますので、どの弾性塗料を使うのか?ぜひご相談ください。

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