塗装の基礎知識

外壁塗装の色選びのポイント 面積効果と錯視

 

外壁塗装をする際に必ず行う色選びでは、今までと同じ色を選ぶこともできますが、外壁の色を変えて心機一転する人も多くいます。

今回は、色選びの際に注意すべきポイントのひとつ「面積効果」について詳しく説明したいと思います。面積効果とは、面積の大きさによって同じ色でも色が明るく見えたり暗く見えたりする現象のことをいいます。外壁塗装の仕上がりが「イメージと違う」ように感じるのはこの面積効果が大きく影響しているのです。

 

面積効果による錯視

色の錯視の代表的なものとして、隣接する色によって色が違って見える「明度対比」、隣接する色同士が影響しあって色相がずれて見えてしまう「色相対比」、隣接する色の影響を受けて鮮やかさが変わって見える「彩度対比」があります。

これらの錯視は外壁や周囲の状況によって異なるため、外壁の色を選ぶ際には周囲の建物や街の雰囲気もよく観察して決めると良いでしょう。さらに、色の見え方は光源によってもまったく違うように見えてしまいます。

例えば、屋内の蛍光灯の下で見るとくすんだ暗い色、屋外の太陽光の下で見るとはっきりとした明るい色に見えます。外壁は外から見るため、色見本は屋外で確認するのがおすすめです。最近では、外壁の色をイメージしやすいようにカラーシミュレーションがよく用いられていますが、カラーシミュレーションはパソコンで作成していため、あくまで参考程度にとどめておきましょう。

 

面積効果による色の見え方の違い

色の見え方の違いは、明るい色は面積が大きくなるほど明るく見え、暗い色は面積が大きくなるほど暗く見えるという特徴がありますので、これを頭に入れた上で色を選ぶようにしましょう。

色選びをする際、色見本を見て選ぶと思いますが、塗装業者の色見本は5cm程度で小さいため、色見本で選んだ色で塗装すると、どうしてもイメージした色と異なって見えてしまいます。後々のトラブルを避けるためにも、色選びの際には施工店にA4サイズほどの色見本を用意してもらい、実際に外壁に当てて確認すると良いですね。

色選びのポイントとしては、明るい色を選ぶ際は色見本よりワントーン暗め、暗めの色を選ぶ際には色見本よりワントーン明るい色を選択することで大きな失敗を防ぐことができます。

 

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色のシミュレーションツートンカラー

いかがでしたか?色というのは面積の大きさで見え方が大きく変わってしまうことがお分りいただけたと思います。塗装後のトラブルを防ぐためにも、外壁の色のイメージが膨らんだら、施工店の色に関する専門知識を持った人に相談しながら決めると良いですね。そうすると自分のイメージに近い外壁にすることができますよ。弊社では、A4判の色見本(メーカー提供)やスケルトンシート、シミュレーションなどがございます。ぜひご相談ください。